キャリアコンサルタントの仕事と子育て

2児(6歳、3歳)の母です。女性の仕事、日々の子育てのことなどを綴ります。地方在住。

非正規の私が産休・育休をとるまで

今は第2子(0歳4か月)の次男の育休中です。

私は、結婚を機に正社員の仕事を辞め、東京から地方へ移り住み、非正規で働いています。

 

第1子の際は、産休・育休を取得できず、一度退職後、同じ職場の求人に応募し、復職しました。

career56.hatenablog.com

今回の第2子のときは、同じ職場で産休・育休を取得することができました。非正規の私が、どのように産休・育休を取得できたのか書いてみたいと思います。

 

Good morning!

職場の状況

 私の職場は、正規職員の方は長く働いている方が多い会社です。女性では、産休・育休をとって働いている方もいます。しかし、それは正規職員の方のお話。

 

私も含まれる非正規職員は、基本的に、期間限定で働く人という位置づけです。それは、契約更新に上限があることや、そのほかの処遇(昇給や賞与がないなど)をみてもわかります。

 

少し前に法改正に対応する形で、私の職場でも、非正規職員が雇用契約期間の上限なく働ける無期雇用の制度ができました。非正規職員の人は3年間続けて働いたタイミングで、無期雇用の試験を受けられることとなりました。

(法律上では、有期雇用の人の雇用期間が5年間を超えると、会社側に無期雇用の申し入れをすることができるという内容です。)

 

ただし、私の職場の無期雇用では、契約更新の上限こそなくなるものの、昇給や賞与がないなど待遇はそのまま。引き続き、非正規職員は長くは働きにくい状況のままとなっています。

 

2人目の妊娠

1人目の子どもを保育園に預けて働きながら、子どもはいずれもう一人欲しいと考えていました。だけど、妊娠・出産のためにはまた退職することになるかもしれない。

 

できれば無期雇用になって、産休育休の交渉をしやすくなってから妊娠したいが、年齢的に妊娠をあまり先延ばししたくありませんでした。

 

悩んだ結果、辞めることになる可能性もあるが、子どもを授かることを優先しようと決心しました。

 

 ▼前回記事はこちら

career56.hatenablog.com

 

そして、無期雇用の面接試験を数ヵ月後に控えたタイミングで、第2子の妊娠がわかりました。これから試験を受けるという微妙なタイミングですが、産休・育休について、第1子のときよりは切り出しやすいかなと思いました。

 

しかし、無期雇用になれそうな状況とはいえ、

 

非正規で、うちの会社で実際に育休をとることは許されるのか?

(制度上はできるんですけどね、実態としては・・・)

 

非正規の私が育休を希望して、上司や周りの人はどう思うだろうか?

 

育休をとれたとして、自分がいない間の人員体制はどうなるのだろうか?

(特殊な業務もあるので、業務を引き継いでもらえる人が限られているため)

 

など心配なことだらけでした。

 

上司への報告と相談

 上司にいつ妊娠の報告をするか悩みました。つわりが酷くない方なので、安定期近くになっての報告の方が気は楽でしたが、数か月後に無期雇用の面接を控えています。早めに報告・相談をしておいた方がいいだろうと思いました。

 

そして、面接の際には、産休・育休を取って働き続けたいこと、そして、継続して働くことで職場にとってどんなメリットかあるかをアピールし、判断してもらおうと考えました。

 

 ということで、妊娠11週の頃に、直属の上司に時間をもらい話をしました。

 「実は妊娠しまして、〇月〇日が出産予定日です。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。体調に問題がなければ、〇月頃までは働くことができると思います。」

 

そのあと、上司がこう言ってくださいました。

「その後は、どうしようと思ってる?」

 

私は次のように話しました。

「もし可能であれば、産休育休をとらせてもらって仕事を続けたいと考えています。が、非正規の人も産休育休を取得できるのかわからないので、ご相談させてください。」

 

非正規でも法的には取得可能なのですが、「相談」という形でお話をしました。

 

上司がどう感じたかはわかりませんが、さらに上の上長や総務に話を通してもらえることになりました。第一関門はクリアです。

 

無期雇用になるための試験

それから約1ヵ月半後に、無期雇用になるための試験がありました。選考方法は面接です。

 

それまでの状況を見ると、多くの人が合格していましたが、合格基準に満たないと当然不合格になること、また、採用基準を満たしていても人数によっては合格できない場合があるとのことでした。 

 

 

とにかく、ここを突破しなくては、産休育休取得の道はない!

 

と、集中力を高めました。

 

面接の際に意識したことは、

 

・職場でのこれまでの経験や実績を元に、長期的にどう貢献できるかアピールする。

 

・育休を権利として主張するのではなく、「○○で貢献したいので、今後も長く働きたい」という思いを伝える。

 

その結果、無事に合格することができました。

 

内定後には、詳しい産休育休の制度や手続きについての説明もしてもらえました。

 

出産後も働けることに、安堵し、とても嬉しく思いました。

 

私よりだいぶ年上の同僚(女性)が、

「こういう時代が来た!」と喜んでくれました。

 

育休についての世の中の意識の変化

以前は、非正規だし、今の職場では産休・育休をとれないのは仕方ないと諦めていました。

 

ところが、この数年の間に、世の中の流れに合わせて、無期雇用の制度ができたことでチャンスが生まれました。

 

そして、2017年に育児休業の法律が変わり、非正規の育休取得の要件が緩和されました。それをきっかけに、会社側でも非正規でも産休・育休を取れるようにしないといけないという意識が産まれてきた頃だったのだと思います。

 

色んな動きにふわっと後押しされて、産休・育休をとれることになりました。

 

正社員に比べて遅れている非正規の育休取得。でも、この数年で確実に状況が変わっていることを実感しました。

 

こういう時期に出産の時期が重なったことで、私の場合は、タイミング的な運がとても良かったのです。職場の人に、「育休をとって復帰してもらって良かった」と思ってもらえるような人材を目指していきたいと思います。